同じ脂肪でも、皮下脂肪と内臓脂肪は役割や体への影響などさまざまな違いがあります。「脂肪」に関しての知識はこれからトレーニング、食事管理を始めようと思われてる初心者の方やダイエッターさんはもちろんですが、ボディメイクで大会などに出場している方でも参考になるんじゃないかなと思います
今回の記事は内臓脂肪と皮下脂肪について詳しく解説していきます。
それぞれの特徴を見ていきましょう
体脂肪は2種類あります。内臓脂肪と皮下脂肪に分かれ、余分な摂取カロリーが身体に蓄えられることで脂肪はついていきます。
内臓脂肪(リンゴ型体型)
- 身体の内側につく
内臓脂肪というのは、内臓の周りを覆うように付く脂肪で、どの程度脂肪がついているのか把握しにくいです。ついている場所は特に腸の周りに多いですが、どの内臓にも内臓脂肪があります。
- 年齢を重ねるごとに増える
こういった論文があります。
VFA が100cm2以上(内臓脂肪過多)であった人の割合は、女性では40歳代7%、50歳代6%、60歳代18%、70歳代 43%、男性ではそれぞれ 35%、38%、54%、46%であった。また BMI が 25kg/m2未満の非肥満であっても VFA が 100cm2以上であった人の割合は、女性では 40、50歳代は 0%、60歳代 12%、70歳代 26%、男性ではそれぞれ10%、28%、41%、39%で高齢者の方がその割合は高かった。結論、女性では加齢とともに VFA の増加が認められた。また、BMI で肥満と判宴されなくても内臓脂肪が過剰に蓄積されている人が,男女とも加齢により増加することが示された。
※VFA:内臓脂肪面積
※BMI:Body Mass Index(体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数)
出典元:日本老年医学会発表
歳をとって体脂肪が増えたかなと感じる人は、皮下脂肪より内臓脂肪が増えたと考えてよいでしょう。
- 病気の原因になりやすい
メタボリックシンドローム、糖尿病、高血圧なんかの生活習慣病は、この内臓脂肪が原因になって起こるケースが非常に多いです。
- 体脂肪としては分解されやすい
運動、食事制限によって消費エネルギーを増やしていったときに、必要なエネルギーは優先的に内臓脂肪から使われる傾向があります。一般的に内臓脂肪は『エネルギーの一時的な保存先』と言われています。
- 臓器を衝撃から守る
臓器は肋骨で保護されていて、当然クッション性はありますが、それだけでは不十分なため、最後の砦として内臓脂肪がついています。
皮下脂肪(洋ナシ型体型)
- 外側につく
皮膚の下に付いている脂肪で手で掴むことができ、簡単に脂肪が今どれくらいついているか把握することができます。
- 体温の維持するのに必要
人間は恒温動物で体温を常に平均値に保っています。人は体温を自由に上げ下げできない分、維持し続けなければなりません。皮下脂肪は熱伝導率が低く低温下でも体温をしっかりと維持する役割を持っているのです。
- 体脂肪として分解しにくい
これは二つ目で解説した体温維持の特徴とも絡んでいるのですが、要は脂肪がゼロになっしまうと生命維持に危険を及ぼしてしまうため、脂肪自体減りにくくなっています。しかも内臓脂肪に比べると血管の分布が少ないため、増えるときはゆっくり、減るときもゆっくりになるんです。
- 身体への影響は少ない
血管の分布の話をしましたが、血液の流れが少ないためなかなか栄養として使われにくいという厄介な面もあります。あくまでも、身体の機能を維持する緩衝材であり、もしもの時の非常食といった位置づけなのです。そのため、内臓脂肪に比べて全身への影響は少なく、健康に直接影響を与えにくいです。
- 一定量は必要
体脂肪率が0%に近づくにつれ生命維持が困難な状況になり、脳が生命の危機と判断して必要以上の脂肪は削らないよう維持します。人間は外部からの衝撃(気温等)を保護してくれるもの(脂肪)がないと生きていけないんです。
預金に例えると、内臓脂肪=『普通預金』、皮下脂肪=『定期預金』ということになりますね。
最後に一言
皮下脂肪と内臓脂肪について解説してきましたが、内臓脂肪に関しては、直接的に生活習慣病や身体に対しての病的リスクがつながる可能性があります。
普段から食事の見直しや、積極的に運動をするなどの対策を行い、自分の身体を大切にしましょう。人間身体の仕組みは面白いですよね。
脂肪について理解しておくと今後の生活にきっと役立つはずです。
Thank you for your time.ばいちゃ👍