今回は栄養学の視点から睡眠の質を高めるというテーマでまとめていきたいと思います。
栄養学の視点から睡眠の質を高める
怪我のリスクを軽減、集中力・記憶力の上昇、トレーニングにおけるパフォーマンスの向上、これらは睡眠の質が鍵になり、意外と普段の私生活で疎かになる部分です。質の良い睡眠を食事から見直していけるように栄養学の観点からみていきましょう。
睡眠の重要性
一般的に、成人の平均睡眠時間は7〜9時間、子どもの平均睡眠時間は9〜10時間とされていて、睡眠が普段足りてない人が睡眠時間を2〜3時間増えるだけで、トレーニーには5つの大きなメリットをもたらします。
- 怪我の発生率の低下
- パフォーマンスの向上
- 風邪が引きにくくなる
- 脂肪が落ちやすくなる
- 筋肉にが落ちにくくなる
寝不足でのトレーニングやダイエットはかなり危険で、この5つのメリットが逆にデメリット化します。全て逆のことが起きるということです。今一度自分の睡眠時間を把握しておきましょう。
睡眠は身体を休めるのではなく、脳を休める
動物(人間も含む)は一切眠らない状態が長く続くと、生命維持が困難になるといわれています。
これは、睡眠不足で身体がどうこうの話ではなく脳が大きなダメージを受けているということです。身体構造にかかわる循環、代謝は全て脳が主体になり機能しています。メリットを最大化させる意味でも、脳を優先的に休ませましょう。
メラトニンとセロトニンの相乗効果
どうして眠くなるのか、それはメラトニンというホルモンの働きがあるためです。メラトニンは良い睡眠に不可欠で、太陽が沈むと徐々に分泌が増えはじめ、深夜には最大値に達します。
そして、メラトニンがたくさん分泌されるためには、メラトニンの材料であるセロトニンというホルモンが日中にしっかりと分泌される必要があります。
昼間はセロトニン、夜間はメラトニンという2つのホルモン分泌の流れが良い睡眠をもたらします。
相乗効果を最大化するトリプトファン
トリプトファンというアミノ酸を聞いた事がありますか?9つある必須アミノ酸の一種で、睡眠をサポートしてくれる栄養素です。
実はトリプトファンがとても大事になってくるんです。トリプトファンはセロトニンの材料になり、うまく摂取することでセロトニンやメラトニンの分泌効果をどんどん高めてくれます。就寝前のトリプトファン濃度を増やすことが質の良い睡眠につながっていくわけです。
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具体的にどうすればいい?
タンパク質の摂取を意識する
トリプトファンはアミノ酸なので、たんぱく質の豊富な食べ物に多く含まれています。日頃から積極的にたんぱく質を摂取する癖をつけておきましょう。
さらに高タンパク質の食事をすることで夜中に目覚めてしまう現象を減らしてくれることも分かっています。
糖質の摂取を意識する
糖質は意外なことにトリプトファンを脳に送り込むためのサポートをしてくれることがわかっていて、主に寝付くまでの時間を改善する効果があるようです。
特にGI値の高い食材(白米、パスタ、うどん、もち等)のほうが効果は高いと報告されています。
「夜は炭水化物を抜く」という人は寝つきが悪く感じているかもしれません。少量の糖質の摂取で寝つきが改善する可能性があります。
まとめ
今回は睡眠の質を上げるために栄養学の視点からどのようなメリットがあるのか紹介しました。
栄養面を多少意識するだけで睡眠の質は良くなっていきます。ですが、そもそも睡眠時間が確保できていないとか、生活リズムが定まっていないということになるといくら食事管理ができていても睡眠の質を上げていくことはできません。
冒頭でも申し上げた、怪我のリスクを軽減、集中力・記憶力の上昇、トレーニングにおけるパフォーマンスの向上は8割が食事と睡眠です。
食事と睡眠は密接につながっています。改めて睡眠を見直してもよいのではないでしょうか。
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