皆さんが「脂肪」と聞いてまず思い浮かべるのは、目でわかる"ぜい肉"のことではないでしょうか。それは白色脂肪細胞と言われ、白色の脂肪です。また別に褐色脂肪細胞という褐色の脂肪も存在します。今回はこの2種類のうち褐色脂肪細胞について詳しく見ていきます。
痩せる体質に!「褐色脂肪細胞」の活性化
褐色脂肪細胞の働き
白色脂肪細胞が余ったエネルギーを脂肪として蓄え続けるのに対し、褐色脂肪細胞はそれを分解して熱にする燃焼組織なのです。今から10年ほど前に発見され、存在する位置は、主に首、肩、鎖骨や肩甲骨、腎臓周辺のあたりで、新生児には多く存在してますが大人になるにつれて減少していきます。
なぜ褐色脂肪細胞は減少していくのか?
新生児の時はたくさんある褐色脂肪細胞がなぜ大人になるにつれ減っていくのでしょうか。
新生児は体温調節を自分でうまく行うことができません。気温の変化で体温が長時間低下しないように、褐色脂肪細胞は白色脂肪細胞の脂を燃やして熱を産出し、基礎体温を上げてくれるのです。
しかし、年齢を重ねるにつれて体温調節の役割が筋肉などに移行し、どんどん褐色脂肪が減少していきます。20歳代までくると新生児の6割ぐらいにまで減るそうです。
褐色脂肪細胞を活性化させよう
減ってしまった褐色脂肪細胞は再度復活することはあるのか?褐色脂肪細胞が増えれば脂肪を効率よく燃焼し、ダイエットなどにも活かすことができます。活性化させる3つのポイントを紹介します。
寒冷刺激による増加
褐色脂肪細胞は体温が低下すると働き出し、身体が寒いと感じる温度受容体を刺激されることで活性化します。そのため、夏場よりも冬場に増加し、また気温が高いと働かない傾向があります。
例えば、水風呂やシャワーを利用することで褐色脂肪細胞を活性化させることが可能で、温度差を大きくし温水と冷水を交互に浴びることで効果を高めることができます。
肩甲骨周りの運動による増加
最も効果的と言われている運動は、水泳や水中ウォーキングです。
「運動」+「寒冷刺激」が絶妙にマッチし、水泳は特に肩甲骨周り、首、肩の運動が可能でさらに体温低下による刺激がはいりますので褐色脂肪細胞を増やすのには最適です。
食事による増加
食材によっては褐色脂肪細胞を活性化させるものがあります。それは、唐辛子などに含まれているカプサイシンが関係しています。カプサイシンを摂り続けると褐色脂肪細胞が活性化され、体脂肪は減るということが証明されています。
ほかにも、植物ポリフェノール、例えばお茶の中に入っている茶カテキンやチャフロサイドは、温度受容体の仲間を刺激してその情報が脳に伝わり交感神経を活性化して褐色脂肪を増やします。
最新設備でダイエット?
現在新しいダイエットのかたちが浸透しつつあります。それは「クライオセラピー」と呼ばれ、凍結療法とも言います。
クライオセラピーはもともとリウマチの治療の為に、日本で考案されたもので、海外ではアスリートの疲労回復や美容面でのボディメンテナンス、ダイエットとしての脂肪燃焼効果があると定着し、今現在日本でもメディアなどに取り上げられ反響を呼んでいます。
身体を冷やすという行為は意外にもメリットが多く、今回紹介した褐色脂肪細胞を増やしたり、血行促進による筋肉の疲労回復、代謝促進、アンチエイジング効果、睡眠の質改善と幅広いです。
まとめ
褐色脂肪細胞は私たちが想像しているより遥かに大きい力を持っています。身体に熱を発生させる元となり、私たちの体温調節を担ってくれる存在は大切にしていきたいですね。自分は太る体質だと言って諦めずに、褐色脂肪細胞にスイッチを入れてみましょう。
おすすめ記事
Thank you for your time👍